社会保険労務士の金子経営労務事務所(東京都新宿区)給与計算代行、アウトソーシング、労務管理、就業規則、人材戦略をサポートいたします。

新着情報 〜金子経営労務事務所に関する最新情報をご紹介いたします〜

2016.11.27  経営者の知恵袋Q&A「傷病手当金」
Question 
このたび、当社で初めて私傷病により休職する従業員が出ました。傷病手当金という給付が受けられると聞いたのですが、いくらぐらいもらえるのでしょうか。
Answer
該当する従業員の標準報酬月額によって決まります。詳細は解説をご確認ください。

Comment
(1)標準報酬月額
健康保険・厚生年金保険では、被保険者(労働者)が事業主から受ける毎月の給与等の報酬の月額を、区切りのよい幅で区分した「標準報酬月額」を設定し、それにあてはめて保険料の額や保険給付の額を計算します。
このように、標準報酬月額は保険料の算定だけではなく、健康保険からの給付(傷病手当金等)における給付額の決定にも用いられます。

(2)標準報酬日額
標準報酬月額のほかに、標準報酬「日額」というものがあります。
標準報酬日額=標準報酬月額(前ページの出産手当金と同様、支給開始日以前の継続した
12か月間の平均です)÷30日(10円未満四捨五入)
という計算式で計算されます。

(3)傷病手当金の支給額
傷病手当金の支給額は、
標準報酬日額の3分の2相当(1円未満四捨五入)
となっています。これは1日の支給額ですので、たとえば会社が休みの日であっても支給されます。ただし、会社から給与が出た場合は差額の支給となったり、支給がされなかったりします。

(4)その他
傷病手当金の支給期間は支給を開始した日から最長1年6か月です。
また、実際に休んだ後に申請する(後払い)となり、申請には給与の支払いについて事業主の証明が必要となります。そのため、1か月単位で給与の締切日ごとに申請することが一般的です。


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2016.11.13  【人事労務通信】平成28年12月号を掲載しました
 
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2016.11.13  経営者の知恵袋Q&A「身元保証人の責任」
Question 「当社では社員の入社時に「身元保証書」を提出してもらっています。基本的には社員に対する意識付けの意味なのですが、万が一社員が会社の備品を破損してしまった場合、「身元保証人」に対してどこまで修理代を請求できるのでしょうか。」

Answer 「修理代全額の賠償を求めることは難しいと思われます。詳細は解説をご確認ください。」
Comment
(1)身元保証とは
 「従業員が会社に損害を与えた場合に、その損害を賠償する約束」を「身元保証」といいます。
そして、身元保証の義務を負う人を「身元保証人」といいます。

(2)身元保証人の責任
 身元保証人が負うべき責任は、基本的には約束(契約)の内容で決まります。しかし、身元保証人の責任はそれだけでは決まらず、身元保証法で制限されています。
 身元保証法第5条には、「身元保証人の責任の範囲を決めるにあたっては、労働者の監督に関しての使用者側の過失の有無、身元保証人が保証をするに至った事由や払った注意の程度、労働者の任務や身上の変化等、一切の事情を考慮する」と定められています。
 そのため、たとえば「身元保証人は労働者が会社に与えた損害の一切を賠償する」と契約で定めていたとしてもその通りにはならず、ケースバイケースに判断されます。
 また、従業員が会社に賠償すべき範囲を超えて身元保証人に請求することもできません。
 従業員が会社に与えた損害を与えた場合でも、原則として、会社は従業員に対して全額の賠償を求めることは、原則としてできないというのが基本的な考え方です。一般論ですが、多くても4分の1程度に制限されます。 そのため、身元保証人に対してもこの範囲でしか請求できません。 したがって、修理代全額の請求はできないと考えられます。

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2016.10.24  経営者の知恵袋Q&A「退職後の出産手当金」
Question 8月15日が出産予定日の女性従業員が会社を退職することになりました。退職後の期間についても出産手当金を受給することはできますか。」

Answer 「条件を満たせば受給可能です。詳細は解説をご確認ください。」
Comment
 本来、健康保険の給付は「被保険者」を対象としているため、被保険者の資格を喪失してしまうと、健康保険の給付を受けることはできません。 しかし、以下の要件を満たした場合には、資格喪失後も継続的に出産手当金を受給することが可能です。

“鑛欷閏圓了餝覆鯀喙困鬚靴親の前日(退職日)までに継続して1年以上の被保険者期間(健康保険任意継続の被保険者期間を除く)があること。
∋餝柄喙沙に出産手当金を受けているか、または受ける条件を満たしていること。
B狄ζに出勤していないこと。

 そのため、ご質問にある女性従業員が、。映以上貴社で健康保険に加入しており、∋坐圧拔罰始日である7月5日以降に退職され、B狄ζに出勤していないのであれば、退職後の期間についても出産手当金を受給することができます。

なお、平成28年4月1日より、出産手当金の給付金額の計算方法が改正されております。
(旧)平成28年3月31日までの支給金額
1日当たりの金額=[休んだ日の標準報酬月額]÷30日×3分の2
(新)平成28年4月1日からの支給金額
1日あたりの金額=[支給開始日以前の継続した12か月間の各月の標準報酬月額を平均した額]÷30日×3分の2
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2016.10.15  経営者の知恵袋Q&A「健康保険の扶養要件」
Question 
健康保険の扶養の要件である「収入」について教えてください。

Answer
扶養の要件に関する「収入」は賃金だけに限られません。詳細は解説をご確認ください。

Comment
(1)扶養の認定条件
被扶養者に該当する要件は、下記のとおりです。
・被保険者により主として生計を維持されていること
・収入要件(年間収入130万円未満、60歳以上又は障害者の場合は年間収入180万円未満)
・同一世帯の条件
「被保険者により主として生計を維持されていること」という要件は、主として、扶養に入る人(被扶養者)の収入が扶養者(被保険者)の収入の半分未満かどうかで判断されます。
また、「同一世帯の条件」は、被扶養者が配偶者、直系尊属、子、孫、弟妹以外の3親等内の親族である場合にのみ満たさなければなりません。
この二つの要件は満たしていることが多く、扶養に入ることができるかどうかは収入要件を満たすかどうかで決まることが多いと思われます。

(2)収入に含まれるもの
収入要件の判断にある「年間収入」には、賃金だけではなく、その他の収入(例えば、不動産の賃料収入や自営業の収入等)も含まれます。また、雇用保険の失業等給付、公的年金、健康保険の傷病手当金や出産手当金といった公的給付も含んで計算されることに注意が必要です。
なお、収入要件は、過去における収入で判断されるわけではなく、被扶養者に該当する時点および認定された日以降の年間の見込み収入額のことをいいます。そのため、例えば、給与所得がある場合、月額10万8333円(130万円÷12か月)以下というのが目安となっています。
従業員の方から相談された場合には、これらの点を注意して確認することが必要です。


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2016.10.9  経営者の知恵袋Q&A「資格取得のための学習時間の扱い」
Question 
 当社では社員の研鑚として資格取得を奨励しています。この度、その一環として、ある認定資格の取得を義務付け、その学習を自宅でeラーニングを利用して行うこととしました。この場合、自宅での学習時間は労働時間として計算し、賃金を支払わなければならないのでしょうか。

Answer
基本的に賃金の支払いは不要と考えられます。詳細は解説をご確認ください。

Comment
 ご質問のケースでは、義務付けられているのはあくまで資格の取得であり、eラーニングを利用した自宅での学習まで義務付けられてはいません。そのため、 自宅での学習時間は、会社からの指揮命令を受けていない以上、あくまでプライベートなものであり、労働時間ではないと考えられます。したがって、それに対する賃金を支払ったり、別途手当をつける必要まではありません。
 しかし、例えば「月に○時間以上受講すること」のようなルールを定めていて、eラーニングの受講状況を会社に報告させるような場合には、完全なプライベートとはいえず、労働時間に該当する可能性があります。自宅での学習ですので、実際に学習していたのかどうかは自己申告のみでは明確にはわかりません。そのため、「受講状況を会社に報告させる」というだけで会社から指揮命令を受けている、すなわち労働時間であると判断される可能性は高くはないと思われます。
 しかし、「○時間以上の受講」が義務付けられていれば、そのことも考慮され、「勉強すること自体が業務命令であり、すなわち自宅での学習は指揮命令のもとになされている」とされる可能性が高いと考えられます。このように判断されれば、その労働時間に対する賃金を支払ったり、別途手当をつける等の必要があります。
 また、業務命令で資格取得を義務付けている以上は、資格取得にかかる費用(eラーニングの購入・利用料金や受験費用等)は会社が負担する必要があると考えられます。


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2016.10.4  経営者の知恵袋Q&A「代休と振替休日」
Question 
当社では、休日に出勤してもらった場合に代休を付与しています。
代休とは別に、「振替休日」という制度があると聞きました。振替休日をとると割増賃金は支払わなくてもいいとも聞いたのですが、代休と振替休日は違うのでしょうか。

Answer
あらかじめ法定休日と労働日を振り替えたうえでの休日を「振替休日」、休日労働を行わせた後の措置として与える休日を「代休」と呼んでいます。

Comment
 (1)振替休日
 振替休日は、「休日の振替」という名称で、休日と労働日をあらかじめ交換する制度をいいます。例えば、日曜日を法定休日と定めている場合に、その日曜日と翌日の月曜日(労働日)を入れ替えて、日曜日を労働日に月曜日を休日にするという具合です。この場合、日曜日は労働日になりますので、日曜日の労働は休日労働とはならず、休日労働割増賃金の支払いは不要となります。

(2)代休
 代休は、休日労働した日の代わりに、労働日に休む権利を与える制度です。先の例でいえば、あらかじめ交換することはせずに、法定休日である日曜日に労働してもらった後で、1日分の休みを取る権利を与えるというイメージです。この場合、法定休日である日曜日に労働したということに変わりはないため、日曜日の労働には休日労働の割増賃金を支払う必要があります。ただし、翌日の月曜日を代休として休んだとすれば、その分を賃金から控除することができます(ただし代休取得日を無給とするという定めがあることが前提です)。
 結局、‘曜日の賃金として135%を支払う、月曜日の賃金100%を控除する、ということになりこの二日間で見れば35%部分のみが残ることになります。この計算は、日曜日の労働時間と、月曜日の所定労働時間が同じであることが前提となります。日曜日の労働時間が所定労働時間よりも長ければ、残る部分は35%よりも多くなります。
 また、このような休日出勤と代休の足し引きが行えるのは、休日出勤した人代休を取得した日が同じ賃金計算期間内にある場合だけということになります。例えば、休日労働をした翌月(翌賃金計算期間)に代休を取得する場合、休日出勤した月は休日労働分をすべて加算して支払わなければなりません。その後、実際に代休をとった月に賃金を控除します。月をまたいで考えれば結局同じ足し引きとなるのですが、賃金の全額払いの原則上、このように扱わなければなりません。

(3)その他の注意点
 代休だと割増分は残ることになりますので、代休は、割増賃金の抑制という目的ではなく、従業員の実際の休日を確保することが目的といえます。そのため、割増賃金の支払いを抑えるという目的のためには振替休日を利用することになります。
しかし、振替休日も無制限に認められるわけではなく、
・就業規則に休日を振り替える旨の規定があること
・事前に振替の対象となる休日と、振替によって新たに休日となる日を指定すること
・振り替えた後も、1週1日または4週につき4日の休日が確保されていること
という条件を満たさなければなりません。休日出勤は突発的な事態に対応するために行われることが多いため、常にこの条件を満たせるとは限りません。仮に振替休日の条件を満たしていないとなれば、割増賃金の不払いにもつながります。
 また、実際の賃金計算においては様々なパターンが生じ得ます。そのため、「振替休日だから割増賃金は発生しない」という取り扱いではなく、発生した休日出勤ごとに丁寧に計算する必要があります。
賃金の不払い対して労働基準監督署は厳しく対応する傾向にありますので、誤らないよう正しく計算することが肝要です。


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2016.9.24  経営者の知恵袋Q&A「留学生雇用の注意点」
Question 
知り合いの会社が人手不足解消に留学生を雇用しています。『真面目で熱心、よく働いてくれる人が多い』と評判も上々の様子です。当社でもぜひ雇いたいのですが、どうすればいいですか。

Answer「留学生の雇用には注意点もございます。詳細は解説をご確認ください。」
Comment
 (1)背景事情
人手不足という背景もあり、その解決策の一つとして取り上げられる外国人の雇用。中でも労働力の一つとして注目が集まるのが外国人留学生です。
留学生は、日本式の「おもてなし」サービスを学びたい、日本語コミュニケーション能力をもっと磨きたいなど、働く目的が明確で、熱心に仕事に打ち込む人が多く、採用された企業担当者の方からも、「真面目で努力家」「積極性があり勉強熱心」との声をよく聞きます。

(2)留学生アルバイトの注意点
アルバイトとして雇用する際は、留学生にも労働基準法や最低賃金法など、基本的には日本人と同じ法律が適用されます。異なるのは、出入国管理及び難民認定法が適用される点で、入国管理局から資格外活動許可を受ける必要があります。
したがって、その留学生が資格外活動許可を受けているかどうかを確認し、許可を受けている場合は、アルバイトとして雇うことができます。資格外活動許可を受けている場合は、パスポートの許可証印又は「資格外活動許可書」が交付されていますので、それを確認してください。
留学生については、一般的に、アルバイト先が風俗営業又は風俗関係営業が含まれている営業所に係る場所でないことを条件に、1週28時間以内を限度として勤務先や時間帯を特定することなく、包括的な資格外活動許可が与えられます(当該教育機関の長期休業期間にあっては、1日8時間以内)。留学生が複数のアルバイトを掛け持ちしている場合は、他社と合わせて週の労働時間が28時間以内になるよう厳守しなければなりません。自社で雇った留学生が28時間以上働いていたことが発覚すると、本人は在留資格の更新を行えなくなったり、雇用していた企業も処罰の対象となります。
なお、資格外活動の許可を受けずにアルバイトに従事した場合は、不法就労となりますのでご注意下さい。


【チェックポイント】

■面接時に在留カードを見せてもらいます
在留資格とは、外国人が日本に滞在する間、一定の活動を行うことが出来ること、一定の身分(日本人の家族など)を有する者としての活動が出来ることを示す入国管理局から与えられる資格です。この在留資格は在留カードで確認することができます。
日本に3ヶ月以上滞在する外国人には、在留カードが交付され、常時このカードの携帯が義務付けられています。
<Check Point : 就労制限の有無>
”縮未虜瀘瓜餝覆、「留学」であることを確認します。
留学生の記載は、基本「就労不可」になっています。
∈瀘唄間(入国管理局から許可された期間)が切れていないかを確認します。
N¬未硫蕊瑤砲△觧餝奮鯵萋圧可欄に「許可:原則週28時間以内・風俗営業等の従事を除く」と記載があるのを確認します。資格外活動許可は、期限が切れると働くことが出来ません。一度資格外活動の許可を取った人でも、在留資格の期限が切れて更新をした場合には、資格外活動の許可も改めて申請しなければならないので注意してください。

■学校の長期休業中(夏休み・春休み)の場合
留学生のアルバイト時間は、学期中(授業のある時期)は1週間に28時間までですが、学校が夏休みなど長期の休暇時であれば1日8時間までアルバイトができます。1週間の上限は、日本人と同じで40時間までです。なお、学校の長期休暇とは、学則で決められた休暇のみです。

■留学生の掛け持ちアルバイトにご注意ください
面接をしている留学生が、他の会社で働いているかどうかを確認します。
留学生が掛け持ちでアルバイトをして、1週間に28時間を超えて働いている場合、貴社が知らないうちに留学生を不法就労させていたことになり、最悪、不法就労助長罪に問われる危険があります。

■禁止されているアルバイト
場所自体が留学生にとってふさわしくない、風俗営業や風俗関連営業が行われる場所でのアルバイトは禁止されています。例えば、バー、キャバレー、パチンコ、麻雀店などは、仕事の内容にかかわらず働くことが禁止されています。

■ハローワークへの届け出
外国人の方の雇い入れや離職の際には、「外国人雇用状況届出書」を事業所の管轄のハローワークに提出することが義務づけられています。


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2016.7.29  経営者の知恵袋Q&A「アルコールハラスメントの定義」
Question 当社でも酒宴が多くあります。ところで、最近の若い方はお酒が苦手な方も増えてきており、『アルハラ』という言葉もよく耳にするようになりました。今度の飲み会は皆さんに楽しんでいただきたいので、アルハラと言われないようにどんなことに気をつけたらいいでしょう。

Answer 「飲酒の強要は絶対にしてはいけません。解説をご確認ください。」
Comment
 特定非営利活動法人であるアルコール薬物問題全国市民協会によると、アルコールハラスメント(アルハラ)は、下記のように定義されています。

^酒の強要
 上下関係・部の伝統・集団によるはやしたて・罰ゲームなどといった形で心理的な圧力をかけ、飲まざるをえない状況に追い込むこと。
▲ぅ奪飲ませ
 場を盛り上げるために、イッキ飲みや早飲み競争などをさせること。「イッキ飲み」とは一息で飲み干すこと、早飲みも「イッキ」と同じ。
0嫂淌な酔いつぶし
 酔いつぶすことを意図して、飲み会を行なうことで、傷害行為にもあたる。ひどいケースでは吐くための袋やバケツ、「つぶれ部屋」を用意していることもある。
飲めない人への配慮を欠くこと
 本人の体質や意向を無視して飲酒をすすめる、宴会に酒類以外の飲み物を用意しない、飲めな
いことをからかったり侮辱する、など。
タ譴辰燭Δ┐任量堆嚢坩
 酔ってからむこと、悪ふざけ、暴言・暴力、セクハラ、その他のひんしゅく行為。

 また、飲酒に関する法律、『酒に酔つて公衆に迷惑をかける行為の防止等に関する法律(通称:よっぱらい防止法)』第2条においては、『すべて国民は、飲酒を強要する等の悪習を排除し、飲酒についての節度を保つように努めなければならない。』としています。

 アルハラによって法的責任を問われる事もあり得ます。昔と違い、最近はアルコールはNGである方が増えていますので、飲み会の際は、是非とも節度を守って楽しく過ごすことを心掛けましょう。


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2016.6.11  経営者の知恵袋Q&A「有給休暇の消滅」
Question 
有給休暇については、前年度に発生したものに限り翌年に繰り越せると聞きました。それ以前の有給休暇は自動的に消滅してしまうのですか。

Answer
就業規則の記載によって、前々年度以前に発生した有給休暇は繰越せず、消滅することになります。

Comment
(1)有給休暇の消滅
 労基法では、労基法の規定による請求権の時効は2年と定められています(労基法第115条)。有給休暇にもこの条文の適用があり、2年の時効にかかります。すなわち、「有給休暇は前年度に発生したものに限り繰越せる」というのは、それより前のものは時効によって消滅してしまうというルールの裏返しということになります。

(2)消滅させる方法
 有給休暇が2年の時効にかかるとしても、実はそれだけでは自動的に消滅するわけではありません。時効により権利を消滅させるには、「援用」という行為が必要になるためです。援用というのは、「時効の主張をしてその権利を消滅させる」という意思表示です。援用をせずに黙っていては、権利は消滅せず残り続けることになります。
 では、この援用をどのように行うのでしょうか。実は、「前年度に発生したものに限り翌年に繰り越せる」という旨を就業規則に記載しておくことが、援用そのものということになります。援用には方式の指定はありません。そのため、就業規則に記載することも援用として認められます。また、援用には相手方の同意は必要ありません。時効を主張する者が一方的に行うことができます。
 このようなことから、多くの就業規則には「前年度に発生したものに限り翌年に繰り越せる」旨の規定があり、時効によって前々年度以前の有給休暇が消滅する仕組みを就業規則で作っているということになります。


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2016.6.4  経営者の知恵袋Q&A「法定休日の割増賃金」
Question 
当社では、法定休日を日曜日と定めています。日曜日の出勤はごくまれで、出勤したとしても、今までは午前中のみでした。今回、取引先との関係で非常に業務量が増えたため、日曜日に出勤してもらったのですが、労働時間が8時間を超える事態となってしまいました。この場合、何か問題はありますか。

Answer
割増賃金としては休日労働分だけで構いませんが、36協定の内容にご注意ください。

Comment
 (1)割増賃金
 法定休日に労働した場合、通常の賃金よりも3割5分増しの賃金額を支払わなければなりません。これとは別に、時間外労働の割増賃金として、1日の労働時間が8時間を超えた場合には通常の賃金の2割5分増しの賃金額を支払うこととなっています。
 では、法定休日の労働時間が8時間を超えた場合ですが、法定休日の労働が8時間を超えても、割増率は3割5分のままで、3割5分+2割5分の6割とはしなくてもいいとされています。そのため、ご質問の場合、8時間を超えた部分も、そこまでと同様に3割5分の割増率で計算して構いません。

(2)36協定
 以上が割増賃金のルールなのですが、割増賃金さえ支払っていれば労基法違反にならないとは限りません。労基署に提出する36協定届には、「休日労働の場合に何時間労働するのか」を決めて記載するようになっています。
 そこに記載した時間以上に働かせてしまうと、36協定に反していることとなり、労基法違反となってしまいます。通常の休日出勤が午前中のみとのことですので、36協定が、例えば「9時から12時」などとなっていないか確認することが必要です。


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2016.5.28  経営者の知恵袋Q&A「健康保険法の改正」
Question 
経営者の知恵袋Q&A「健康保険法の改正」

Answer
平成28年4月1日より、改正が予定されています。解説をご確認ください。

Comment
 (1)標準報酬月額の等級追加
現在の健康保険の標準報酬月額等級は、全47等級ですが、それが50等級に変更されます。それに併せて、報酬月額の上限は現行の「121万円」から、「139万円」に引き上げられます。毎月の報酬が123万5,000円を超える場合には負担が増加します(該当しない人はこれまでと同じで影響はありません)。
 
     標準報酬月額     報酬月額
47等級   121万円    117.5万円以上123.5万円未満
           ↓
平成28年4月1日〜
     標準報酬月額     報酬月額
47等級   121万円    117.5万円以上123.5万円未満
48等級   127万円    123.5万円以上129.5万円未満
49等級   133万円    129.5万円以上135.5万円未満
50等級   139万円    135.5万円以上


(2)標準賞与額の上限変更
健康保険の標準賞与額の年度上限額が現行「540万円」から、「573万円」に引き上げられます。上限の引き上げで、賞与の支給額が年度で540万円を超える人では負担が増えることになります。
(3)その他
標準報酬月額の改正以外にも、傷病手当金・出産手当金の算定方法の見直しや、入院時食事療養費の見直しが予定されています。


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2016.5.21  経営者の知恵袋Q&A「有期雇用者の育児休業給付金」
Question 
当社ではパート(有期契約)の方にも育児休業の取得を認めています。その場合、育児休業給付金を受けることはできるのでしょうか。

Answer
育児介護休業法で認められた育児休業であれば、育児休業給付金を受けることができます。

Comment
(1) 育児休業給付金とは
 育児休業給付金とは、育児休業中に雇用保険から受けることのできる給付です。給与全額が補償されるわけではありませんが、労働者にとって育児に専念するための給付として重要なものです。また、会社としても、優秀な人材が離職することを防ぐ一つの公的扶助として活用が望まれる給付金であるといえます。

(2) 有期契約と育児休業
 育児休業自体に目を移すと、期間の定めがある雇用契約(有期契約)の場合、育児休業の取
得には特別な要件が設けられています。それは
 ‘韻源業主に引き続き1年以上雇用されていること
 ∋匐,1歳に達する日を超えても、引き続き雇用が見込まれること
という2つです。この2つを満たさない有期契約の労働者は、法律上、育児休業を取得する権利
を持ちません。しかし、法律上権利を持たない有期契約の従業員についても、会社が育児休業を認めることは可能です。

(3) 会社が独自に認めた育児休業と育児休業給付金
 会社が独自に認めた育児休業の場合、育児休業給付金は受けられません。育児休業給付金は、あくまで公的扶助であり、会社独自の判断については給付の範疇に入っていないためです。そのため、その旨を従業員の方にも伝え、育児休業中の対応について協議することが望ましいといえます。


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2016.5.14  経営者の知恵袋Q&A「資格喪失後の傷病手当金」
Question 
入社後3年ほど経った従業員が私傷病で3ヶ月ほど休職しており、健康保険法により全国健康保険協会(協会けんぽ)から傷病手当金を受給しています。本人から退職したいと申し出があったのですが、傷病手当金はそのまま受給し続けることはできるのでしょうか。

Answer
要件を満たしていれば、退職後も傷病手当金を受給することができます。

Comment
 次の要件を満たした場合、資格喪失後(退職後)も傷病手当金の継続給付が受けられます。

‖狄ζ当日まで継続して1年以上、健康保険の被保険者であったこと
 任意継続被保険者期間、共済組合の組合員期間などは、上記「1年以上」の期間には含めません。

∈濘γ罎暴病手当金を受給していること、又は受給可能な状態にあること
 「受給可能な状態にあること」とは、休職期間中も給料が支払われているため、傷病手当金が支給されていないなど、申請すれば傷病手当金を受けられる状態をいいます。
また、在職中に連続3日間の待期期間が完成していることも当然要件となります。

傷病手当金の支給開始から暦日で1年6ヶ月以内であること
 資格喪失後の傷病手当金は、在職中を通算して法定の支給期間が終了するまでとなります。

ず濘γ罅退職日、退職後のいずれも労務不能状態が継続していること
 退職日当日に出勤の事実がある場合(労務不能と認められない場合)、退職後の傷病手当金は受けられないとされています。また、退職後に症状が回復し傷病手当金がいったん不支給となった場合には、その後再度労務不能となり傷病手当金の支給期間が残っていたとしても再支給はされません。

 したがって、ご質問のケースでは、 銑の要件は満たしていると考えられますので、退職日および退職後に「労務不能状態」であれば、資格喪失後も傷病手当金を受給することが可能です。


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2016.5.7  経営者の知恵袋Q&A「身だしなみと採用内定取消し」
Question 
採用面接時、黒髪で非常に印象のよかった方に営業職として採用内定を出しました。
ところが、その方は、正式採用前に髪の毛を金色に染めてしまいました。正式採用までには黒に
戻すよう指示をし、納得はしてもらっています。ただ、営業職ということもあり、不安です。採用内定を取消したいのですが、問題はありませんか。

Answer
採用内定を取消すことは難しいと思われます。詳細は解説をご確認ください。

Comment
(1) 内定とは
 いわゆる「内定」は、ケースによって法律上の位置付けが変わるものですが、一般的には内定によって労働契約が成立するとされています。そのため、内定取消しは、労働契約の解約ということになります。
 しかし、正式採用と違う点は、内定には通常、一定の場合には解約するという解約権が設けら
れているという点です(例えば、大学を卒業できない場合、健康診断で業務に耐えられないほどの異常が見られた場合、など)。内定取消しが有効かどうかは、この解約権の行使が正当かどうかという観点から判断されます。そして、最高裁判所の判例では、「採用内定を出した当時には知ることができず、また、知ることが期待できないような事実であって、これを理由として採用内定を取消すことが、客観的に合理的と認められ社会通念上相当として是認することができるものに限られる」とされ、解約権の行使が正当かどうかを判断するための基準が示されています。

(2) ご質問のケースについて
 まず、採用内定後に髪を染めているため、これは「採用内定を出した当時には知ることができなかった事実」といえます。しかし、金髪は簡単に黒に戻すことができますし、今回の方は正式採用前には黒に戻すことに納得しています。そのため、現在金髪であるということは重大な事由ではなく、内定取消しが社会通念上相当とはいえないと判断される可能性が高いといえます。したがって、内定取消しはリスクが高く、正式採用後も黒に戻さず、指示をしても聞き入れないという場合に改めて解雇を考えることになるかと思います。
 もっとも、解雇が有効となるかどうかもケースバイケースの判断ですのでリスクはあります。そのため、正式採用前から入念な指導をし、正式採用後もその姿勢を継続して改善を求めることが重要となってきます。


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2016.5.4  経営者の知恵袋Q&A「出勤停止の日数」
Question 
当社の就業規則では、「出勤停止は30日間を上限とする」と定めています。減給の制裁と違い、出勤停止の日数には法律で上限が定められていないと思うのですが、この規定は問題ないですか。

Answer
法律上、出勤停止期間の明確な上限は決められていませんが、不当に長い出勤停止は無効と判断されます。

Comment
(1) 出勤停止期間の制限
 出勤停止の期間については、法律上、明確な上限は定められていません。しかし、無制限に許容されるというわけではなく、懲戒処分として妥当な範囲を逸脱すると、懲戒権の濫用となり無効と判断されます。
 懲戒が有効と判断されるためには、「従業員の行為の性質・態様その他の事情に照らして社会通念上相当なものと認められること」が必要です。この要件を満たさない場合、懲戒権の濫用となります。出勤停止が懲戒処分としてなされる場合、通常、出勤停止期間は無給となるために、従業員にとって大きな不利益となります。しかも、期間が長ければ長いほどその不利益は大きいものとなります。そのため、出勤停止は懲戒処分の中でも重い部類とされており、従業員の非行(懲戒事由)が重大なものでなければ認められにくいといえます。

(2) ご質問の場合
 ご質問にある規定は「30日を上限とする」というものですので、この規定自体が無効となることはないと考えられます。しかし、一般的な出勤停止期間は7日から15日程度といわれていますので、30日という期間はかなり長いと言わざるを得ません。そのため、30日間の出勤停止が認められる場合は、本来であれば懲戒解雇に該当するような非常に重い非行に限られると考えられます。
 このような状況ですので、実際の運用の際には、従業員がどのような行為をしたのかをしっかりと検討して妥当な判断をすることが求められます。判断に迷う場合はあまり長い期間の出勤停止は命じずに、7日程度にとどめておく方が無難だと考えられます。
 なお、先にも述べましたが、出勤停止自体が重い懲戒処分だと考えられていますので、そもそも出勤停止に該当する非行なのかどうかは慎重に吟味する必要があります。


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2016.4.24  経営者の知恵袋Q&A「給与明細交付のルール」
Question 
当社は給与を銀行振り込みにより支払っています。
今までは給与明細を紙で一人一人に渡していたのですが、これからは、当社が使っているパソコン上のシステムに自己のIDとパスワードでログインしてもらい、そこで各自、閲覧やプリントアウトをしてもらうという形式への変更を考えています。問題ありませんか。

Answer
形式自体に法的な問題はありませんが、セキュリティ管理にはご留意ください。

Comment
(1) 給与を銀行振り込みにする場合の留意点
 給与は現金で支給することが原則です。そのため、給与の銀行振り込みは例外となり、その
運用には様々なルールが定められています。
 給与明細もそのルールの一つで、解釈例規では、「口座振込等の対象となっている個々の労
働者に対し、所定の賃金支払日に、次に掲げる金額等を記載した賃金の支払に関する計算書
を交付すること」と定められています。

ここでいう、「次に掲げる」事項とは
・基本給、手当その他賃金の種類ごとにその金額
・賃金から控除した金額がある場合には、事項ごとにその金額
・口座振込み等を行った金額
です。
 銀行振り込みで給与を支払っている企業は、これらを記載したものを給与明細として交
付していることになります。

(2) 交付のルール
 先ほどのルールでは、交付することは求められていますが、「書面」で交付することまでは求
められていません。労働者自身がプリントアウトするとはいえ、ご質問の形式でも、交付には該
当すると考えられ、問題はないといえます。
 ただし、給与に関する事項は一般的に他人に知られたくない情報のため、セキュリティを万全
にし、漏えい等が起こらないように注意する必要があります。


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2016.4.16  有給休暇取得と時季変更権
Question 「毎回、繁忙期になると有給休暇の取得を申請する従業員がいます。
会社としてなにか措置を講ずることはできますか。」

Answer「時季変更権が認められる場合であれば、有給休暇の取得日を変更することが可能ですが、実際には難しいかとおもわれます。」

Comment
(1) 有給休暇取得日決定の仕組み
 有給休暇は、労基法に定められた労働者の権利のため、労基法上の要件を満たせば自然と発生します。しかし、有給休暇ですので、「いつ取得するか」を決めないといけません。この、いつ取得するかを決める権利(時季指定権といいます。)は、基本的に労働者にあります。この時季指定権の行使が、有給休暇取得の会社への申請ということになります。
時季指定権は労働者が自由に行使できるため、会社は基本的にその指定を拒むことができません。
(2) 時季変更権
 とはいえ、会社が、有給休暇の取得により多大な損害を受ける場合がないとは言い切れません。そのため、労基法は、「労働者から指定された日の取得を認めない」権利(時季変更権といいます。)を会社に認めています。
 しかし、時季変更権は、「事業の正常な運営を妨げる場合」でなければ認められません。「事業の正常な運営を妨げる場合」とは、労働者のその日(有休取得日)の労働が、業務の運営にとって不可欠であり、かつ代替要員を確保することが困難であることが必要であるとされています。この要件は非常に厳しく、裁判例などでもあまり認められない傾向にあり、時季変更権が行使できる状況なのかどうかの判断は困難なものとなります。
 そのため、トラブルの回避という観点からは、話し合いで時季を変更してもらうことが望ましいといえます。
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2016.4.2  経営者の知恵袋Q&A「競業避止・秘密保持義務の効力」
Question 
 当社従業員が退職することになりました。退職するにあたって、退職後の競業避止義務と秘密保持義務が記載された誓約書にサインしてもらいました。この誓約書には法的効力が認められますか。もしこの元従業員が退職した後、これらの条項に違反した場合には、何かしらの請求ができますか。

Answer
法的な効力は認められますが、実際上はあまり意味をなさない場合が多いと思われます。

Comment
 ご質問にある誓約書に違反した元従業員に対しては、下記の請求を行うことが考えられます。
競業避止義務に違反した場合⇒ 競業行為の差止請求、損害賠償請求
退職後の秘密保持義務に違反した場合⇒ 損害賠償請求
 これらの請求をする場合、請求する側である貴社が、競業行為・漏えい行為の存在や、それによる貴社の損害等を立証する必要が生じます。これらを立証することは困難であることが多く、立証できないということが往々にしてあります。
 さらに、競業避止義務については、元従業員の職業選択の自由と衝突するため、義務を課す期間や範囲を広く定めても、争われれば無効となってしまうおそれが高いです。同様に、退職後の秘密保持義務に関しても、退職後の期限や秘密の範囲に合理性がないと、争われた場合に無効となってしまうおそれが高いです。通常であれば、退職後1〜2年程度の期間にとどめておいていただくのがよいかと思います。

 以上からすると、ご質問の誓約書に法的効力はあっても、実際にはあまり意味をなさないことが多いと思われます。秘密漏えいなどを防ぐという目的からは、情報の返還・廃棄・削除を徹底して指導していただくなどの方法しかないと考えられます。
ただし、実際に意味がないからといって、誓約書を書かせないと、いざ競業行為や秘密漏えい行為が判明した際に、請求の根拠に乏しいということになってしまいかねません。また、誓約書にサインしたという事実自体が、元従業員に対する抑止力にもなりえます。そのため、実際上の意味はあまりないとしても、やはりご質問のような誓約書を書かせることをおすすめいたします。 


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2016.3.26  経営者の知恵袋Q&A「行方不明の従業員への対応」
Question 
 ある従業員が会社に連絡なく欠勤を続けており、1か月が経過しました。連絡先に電話してもつながらず、実家に連絡しても所在がつかめません。このような場合、どのような対応をしたらいいのでしょうか。

Answer
次の二つの方法が考えられます。
就業規則の規定に従い手続きをとること。
裁判所に申し立てて行う『公示による意思表示』の手続きにより解雇手続きをとること。

Comment
,砲弔い
 就業規則の退職事由として、「行方不明になって1か月を経過したとき」とあらかじめ規定しておき、退職の一場面として処理します。
 1か月という長期間にわたり、出勤もなく連絡も取れない場合には、労働契約に基づき労務を提供する意思がないとみなされてもやむを得ないと考えられます。そのような場合に、従業員が退職するという規定は合理的な内容であり、この就業規則の規定自体が無効と判断されることはあまりないと思われます。
 そのため、このような規定を就業規則に設けておき、退職として手続きを進めるということが考えられます。ただ、いざ連絡が取れなくなってからこの規定を作ったとしても効力はないと考えられるため、あらかじめ(遅くとも連絡が取れなくなる前から)就業規則に規定しておくことが必要です。

△砲弔い
 解雇の意思表示は従業員本人に行う必要があります。しかし、行方不明になっているため、これを行うことは簡単ではありません。そこで、当人の最後の住所地である簡易裁判所に申立てを行うことで、従業員本人に解雇の意思表示をしたのと同じ効果が得られる手続きがあります。これが「公示による意思表示」という制度です。
 この制度は裁判所を通じて行うため、裁判所の掲示と官報への掲載など、手続きに手間と費用
がかかるというデメリットがあります。

 このように見ていくと、あらかじめ就業規則を整備し、万が一行方不明の従業員が出てきた場合にも対応できるようにしておくことが肝要だといえます。その場合でも、「行方不明」という認定のハードルは高く、実際に「行方不明」と言えるかどうかはケースバイケースの判断となりますので、ご留意ください。 


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2016.3.19  経営者の知恵袋Q&A「休日出勤の割増賃金」
Question 
当社は1年単位の変形労働時間制を採用しています。繁忙期は、もともと週一日の休みでカレンダーを作っています。ただ、あまりに忙しいと、その休みも出てきてもらっていることがあります。その分、閑散期である翌年6月や7月に振替休日として休んでもらっていますが、法的に問題はありませんか。

Answer
 ご質問の事案では、割増賃金の支払いが不要となる「振替休日」ではないため、休日の割増賃金の支払いが必要です。
Comment
 1年単位の変形労働時間制であっても、1週1日または4週を通して4日という休日のルールは適用があります。この1週1日または4周を通して4日の休日のことを「法定休日」といいます。この法定休日に出勤した場合には休日の割増賃金が必要となります。
 年間カレンダーにおいて、もともと休日が1日しかない週に出てきてもらった場合、その週は1日も休日がないということになります。そのため、法定休日の出勤が生じており、原則として休日出勤の割増賃金を支払うことが必要です。

 休日の割増賃金の支払いを回避する方法として、いわゆる「振替休日」というものがあります。これは、あらかじめ休日と出勤日とを入れ替えておくものです。そうすることにより、当初の予定では「法定休日」であった日を労働日と入れ替えることができます。
 しかし、振替休日にも条件があります。それは、振り替えた結果でも、1週1日または4週を通して4日の休みを確保しないといけないというものです。この条件をクリアできていない場合は、やはり休日の割増賃金の支払いが必要であり、言い換えれば、そのような振替は、いわゆる「振替休日」ではないということになります。

 ご質問の場合、休日を振り替える先が12月中ではなく、翌年の6月や7月ということですので、12月は1週1日または4週を通して4日という条件をクリアしていない月になっています。そのため、休日出勤の割増賃金の支払いが必要となります。
 このような事態は、「振替休日」という制度が、出勤日をあらかじめ決めて運用する変形労働時間制にはそぐわないということから生じているといえます。そのため、変形労働時間制の場合に休日を振り替えることは極力控えることが重要です。


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2016.3.12  経営者の知恵袋Q&A「業務引継をせずに退職する者への懲戒」
Question 
当社の就業規則に下記のような規定を設けたいのですが、法的に可能ですか。
『従業員が退職又は解雇された時は、会社が指定する日までに、会社が指定した者に対して業務
引き継ぎを完全に行わなければならない。これに違反して、引継ぎを完了せずに業務に支障をき
たした場合には、懲戒処分を科すことがある。』

Answer
法的に可能ではありますが、実益は乏しいかと存じます。解説をご確認ください。

Comment
 貴社就業規則に「完全に業務の引継ぎを行ってから辞めること」と規定していた場合、これを行わなかった者は貴社就業規則に違反していることになるため、懲戒処分を科すことは可能といえます。しかし、退職する者や解雇する者に懲戒処分を科すとしても、そもそもこれらの者は会社を去ることが決まっているわけですから、懲戒処分を科す実益は乏しいと言わざるを得ません。
 また、業務引継ぎを完全に行わなかった場合、就業規則や業務命令には違反していますが、引継ぎを行わなかったことによって生じる「業務の支障」がどの程度なのかという点は、非常に不明確です。したがって、懲戒処分を科すとしても、軽いけん責処分か、重くても減給処分程度にとどめる必要があるため、ますます実益は乏しいといえます。
 以上から、ご質問のような規定を設けていただくことは法的には可能ですが、実質的には訓示的な規定に過ぎないといえます。この規定に従わない者に対しては、業務引継ぎをちゃんと行うよう指導する以外に有効な方法はないと思われます。

 なお、引継ぎをしないことにより、会社が損害を被ったとして損害賠償を請求するということも考えられます。しかし、退職、すなわち人手が減ることによる損害の責任を従業員に負わせることはほとんどできません。それは、引継ぎを十分にしなかったという事情がある場合でも同じで、損害賠償は懲戒以上に難しいといえます。


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2016.3.5  経営者の知恵袋Q&A「給与の前渡し」
Question 
従業員から急な出費があるからと給与の前渡しの申し出がありましたが、これには応じる義務がありますか。

Answer
 非常時(出産、疾病、災害等)の費用に充てるためということであれば、既往労働分(既に発生した分)の賃金を支払うことは、労働基準法上の義務です。しかし、それ以外の理由である場合には応じる必要はありません。

Comment
 労働基準法25条には、「使用者は、労働者が出産、疾病、災害その他厚生労働省令で定める非常の場合の費用に充てるために請求する場合においては、支払期日前であっても、既往の労働に対する賃金を支払わなければならない」とあります。これは、非常時の出費に充てるために、「既に労働した日(時間)分の賃金」を給料日前に請求してきた場合に、支払わなければならないというものです。例えば、給与計算を月末締めにしている会社であって、月の半ばに上記の請求があった場合、月初から請求のあった時点までの労働に対する賃金を給料日前に支払うことになります。
 ただし、非常時ではない場合の生活費や物品の購入費用に充てるといった様な理由ではあれば応じる必要はありません。

 上記とは異なり、いわゆる「賃金の前借り」は上記「非常時の前払い」とは異なる取り扱いです。「賃金の前借り」は、会社からお金を借り、その返済に将来の賃金を充てるという形式でされます。
 労働基準法によると、賃金と前貸金の相殺は、原則として禁じられています。前貸金とは、「働いて返済することを条件に、賃金から差し引いて返済させる貸付金」です。将来の賃金の前借りは、この前貸金に該当する可能性が高く、仮に従業員との同意があっても違法となる可能性がありますのでご注意ください。

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2016.2.27  経営者の知恵袋Q&A「賃金支払い方法」
Question 
 現在、当社は給与を振り込みで支払っています。給与の振込口座をメインバンクだけと制限することは可能ですか。

Answer
銀行口座をメインバンクだけに限定することはできません。詳細は解説をご確認ください。

Comment
 労働基準法上は、賃金を現金で支払うことが原則であり、銀行振り込みは例外という扱いです。労働基準法の賃金支払いは「通貨で」しなければならないのに対し、銀行振り込みは「預金債権」という形で支払うことになるためです。
 ただ、預金なのか現金なのかで従業員にとって大きな違いがあるわけではなく、銀行振り込みは給与の支払い方法として利点もあります(多額の現金を移動させる必要がないなど)。したがって、銀行振り込みも一定の条件の下で認められることになっています。

 その条件はいくつかありますが、その中に、
・個々の労働者から、書面による申し出または同意を取り付けること
・金融機関(金融商品取引業者も含む)については一行・一社に限定せず、労働者の便宜を
図ること
というものがあります。

 このような条件があるため、振込口座をメインバンクに限定することはできず、希望があればメインバンク以外の銀行の口座(例えば従業員が日常使っている口座)であっても認める必要があります。会社は従業員に対し、現金支給ではなく銀行振り込みにすることに加え、振込口座を指定の口座とすることを伝え、応じてもらえない従業員には個別に対応することが必要です。


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2016.2.21  経営者の知恵袋Q&A「メンタルヘルス不調による休職者の復職の判断」
Question 
精神的な病気により休職をしている従業員がいます。そろそろ所定の休職期間が満了する予定です。会社として、復職の判断をどのように行ったらいいのでしょうか。

Answer
メンタルヘルス不調による休職者の復職の判断はとても難しい問題です。解説をご確認ください。

Comment
 メンタルヘルス不調による休職者の復職の判断が難しいとされるのは、一定程度病状が回復していても、「直ちにその職場で求められている業務遂行能力まで回復していない」場合もあるからです。
 復職の可否の判断にあたっては、合理性・客観性が重要です。このような判断を、会社担当者の判断や主治医の診断書のみで行うことは難しいと思われますので、貴社の指定医(産業医)など、専門家の意見を考慮されることが望ましいと考えます。そして、最終的には、指定医(産業医)の意見に基づいて、事業者が復職の可否を判定することになります。
 なお、休職に関する就業規則の条文を事前に整備しておくことも重要です。従業員との合意が得られるのであれば、ある程度柔軟な対応をとることも可能ですが、必ずしも合意が得られるとは限らない以上、就業規則に明確なルールを定めておく必要があります。

 職場復帰の際の労働条件については、復職時の回復状況により職務や待遇を変更する(旧職務に復帰するとは限らない)ことをあらかじめ規定しておく、業務の軽減措置をとる場合には、その状況に応じて賃金が変更される旨も規定しておく、などが考えられます。また、メンタルヘルス不調の場合は、その性質によって、しばしば再休職に至ることがあり、その場合に備えて、休職期間の通算の条文なども整備しておくことが必要です。
 メンタルヘルスに係る休職などをルール化しておくことは、結果として本人の職場復帰を円滑にし、周囲も対応しやすくなりますので、貴社の就業規則を確認されることをおすすめいたします。 


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2016.2.10  経営者の知恵袋Q&Aバックナンバー 一覧
《バックナンバーをご希望の方は、当ホームページの“お問い合わせ”から「バックナンバー希望」とご記入の上お送りください。》
2015.12.12 勤務時間の変更
2015.11.28 減給の制裁
2015.11.21 定額残業代の超過分繰越について
2015.11.14 試用期間と本採用拒否
2015.11.07 育児休業の申請時期
2015.11.01 アルバイトの勤務時間
2015.10.28 有給休暇と皆勤手当の関係
2015.10.17 残業代定額払いの運用・導入に関する注意点
2015.10.11 賞与の発生要件
2015.10.03 インフルエンザにかかった従業員への対応
2015.09.26 給与の振込口座について
2015.09.21 派遣スタッフの業務災害
2015.09.12 短時間で働く方の健康診断
2015.09.06 時期外れの慶弔休暇
2015.09.03 車両事故に対する罰則
2015.09.01 新入社員の年次有給休暇
2015.08.16 付加金とは
2015.06.13 通勤費の消費税
2015.06.06 旅費交通費の源泉所得税
2015.05.31 教育手当と最低賃金
2015.05.23 学校とアルバイト先の往復中の事故
2015.05.18 入社前研修の行き帰り中の事故
2015.05.12 傷病手当金の待期期間
2015.05.02 従業員の過半数代表者の選出について
2015.04.25 育児休業給付金の取り扱い変更について
2015.04.18 健康診断を受診しない場合の罰則
2015.04.11 健康診断結果の管理について
2015.04.07 出向社員の労災
2015.03.30 被保険者資格喪失後の傷病手当
2015.03.27 健康保険組合への加入
2015.03.23 国民の祝日について
2015.03.18 就業規則の記載について
2015.03.07 育児のための短時間勤務
2015.03.05 障害者雇用納付金制度について
2015.02.26 期間満了退職者の雇用保険上の取扱い
2015.02.17 老齢厚生年金の受給額を減らす要素
2015.02.11 役員に就任した場合の退職金支給
2015.01.05 振替休日の半日付与
2014.12.18 退職勧奨の注意点
2014.12.15 労災隠しについて
2014.12.11 任意継続被保険者の要件
2014.12.08 出張中の休日労働等の解釈
2014.12.04 出向社員受け入れによる従業員数の増加について
2014.12.01 最低賃金の計算について
2014.11.27 一部社員の勤務シフト変更について
2014.11.24 タクシー業の歩合給
2014.11.20 有給休暇の事後申請について
2014.11.17 定年退職後の雇用形態について
2014.11.13 早期退職優遇制度について
2014.11.10 社会保険の同日得喪
2014.11.06 居眠りする従業員
2014.11.03 雇用保険料の免除
2014.10.30 産前産後休暇の社会保険料
2014.10.27 休職後に退職した場合の失業給付
2014.10.23 一年単位の変形労働時間制のカレンダー
2014.10.20 転籍時の賃金の取扱い
2014.10.16 顧問とは
2014.10.13 労働時間の管理
2014.10.09 労災と精神疾患
2014.10.06 年少者の雇用について
2014.10.02 退職後の傷病手当
2014.09.29 請負契約と雇用契約について
2014.09.25 従業員の喧嘩
2014.09.22 従業員に休業を命じた時の手当について
2014.09.18 従業員の既往症の確認
2014.09.15 取締役を引き留めたい
2014.09.11 支払呈示期間を過ぎた手形の支払い
2014.09.08 ネガティブ・オプション(送りつけ商法)
2014.09.04 会社と競業する業務を行っている従業員
2014.09.01 外国人の在留資格
2014.08.28 介護休業の要介護状態とは
2014.08.25 介護休業の期間について
2014.08.21 4回目の賞与にかかる保険料
2014.08.18 雇用保険の遡及加入
2014.08.14 雇用と業務委託
2014.08.11 債権放棄と損金算入
2014.08.07 給与の前払い
2014.08.04 夜勤と休日
2014.07.31 登記の変更を怠ると・・・
2014.07.28 執行役員とは
2014.07.24 6ヶ月に1回の定期健康診断について
2014.07.21 無断欠勤による自然退職
2014.07.19 海外勤務者の労災給付基礎日額について
2014.07.17 残業代の繰り越し
2014.07.15 取引先のパーティに参加した場合、残業代は必要か
2014.07.12 就業規則届出要件の10人に親族は含まれるか
2014.07.10 資格制限と復権
2014.07.08 性別による社宅貸与の要件確認の違い
2014.07.05 死傷病報告の提出時期
2014.07.03 取締役の選任を忘れていた
2014.07.01 休業命令と年次有給休暇
2014.06.28 部長が部下の残業代を水増ししていた
2014.06.26 退職後の出産手当金、出産育児一時金
2014.06.24 早出出勤した日に早退した場合の割増賃金
2014.06.21 深夜労働割増賃金の割増率
2014.06.19 振替休日の場合の割増賃金
2014.06.17 残業代定額払いの注意点
2014.06.14 株券不発行会社となるには
2014.06.11 求人広告の注意点について
2014.06.07 美容師の転職を制限できるか(競業避止)
2014.06.04 夏季休暇の年次有給休暇の計画的付与
2014.05.31 業務中の事故(安全配慮義務)
2014.05.28 無免許運転 会社は免責されるか
2014.05.24 従業員からの解雇のお願い
2014.05.21 給与の減額について
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